築古戸建てを「ほぼ土地代」で購入してから、私は暮らしやお金のことをよく考えるようになりました。そんなある日、ふと気づいたことがあります。
「こうした物件は、グループホーム運営にも向いているのでは?」
その瞬間、胸が少し高鳴りました。ビジネスチャンスは、こういう所にあるのか、と思いました。
もちろん、現場経験や人材確保、法規制など大きな課題がありますが、「もしかして」と思った自分がいたのは確かです。小規模で経営するには、盲点なのかも、とも気づきました。
さらに調べを進める中で、「みんなで福祉」という投資サービスに出会いました。まさに社会課題と言える障がい者グループホームに、投資という形で関わることができる──なるほど、こういうやり方もあるのかと納得しました。やろうと思えば、リスクを取って参入するチャンスは確かに存在するのだと実感しました。
銀行借入ではなく、なぜ出資なのか?
「みんなで福祉」が募集しているのは 銀行借入のような融資ではなく、出資 です。つまり、出資者は株主のような立場になり、事業の成功に応じて配当を受け取ることができます。返済義務は事業側にはありません。
- 銀行借入との違い
- 銀行借入:毎月の元利返済が必要、事業が赤字でも返済義務あり
- 出資:返済義務なし、事業の利益に応じて配当を受ける
- メリット
- 返済義務がないため事業側の運営が柔軟
- 複数の出資者でリスクを分散できる
- 社会的な信頼を得やすい
- リスク
- 事業が赤字の場合、配当はゼロになる
- 元本保証はないため、投資額が減る可能性もある
要するに、「資金提供者と事業者でリスクと利益を共有する仕組み」と言えます。低金利時代でも、銀行借入より柔軟に資金を集められるというメリットがあります。
都市部でグループホームが少ない理由
都市部では、障がい者グループホームのニーズは確かに高いにもかかわらず、数が十分に整っていない現状があります。その背景には、やはり「経営の成り立ちにくさ」が関係していると考えられます。
グループホームの運営は、公費による支援が一定割合(おおむね7割程度)を占めている一方で、残りは入居者からの家賃や食費などでまかなわれる仕組みだと理解しています。経営の細部までは分かりませんが、少なくとも利用者の自己負担が過大にならないように制度設計されているため、家賃や食費の設定には制約があるのだろうと推測されます。
そのため、土地代や人件費が高い都市部では、採算が取りにくく、結果的に事業者が参入しづらいのではないでしょうか。つまり「必要とされているのに足りない」というミスマッチが起きているのです。
私が考える「みんなで福祉のメリットとは?」
不動産業の視点
「みんなで福祉」が注目される理由のひとつは、不動産としての安定性が高い点です。公費収入が7割を占めるため、通常の賃貸や介護施設とは違って、景気や空室率の影響を受けにくい構造になっています。しかも、築古戸建てを活用できれば、初期投資を抑えつつ安定収益を狙える可能性があります。
福祉の視点
一方、都市部におけるグループホーム不足は福祉の立場から見て深刻です。障がいのある方の多くが親御さんの近くで「自立した生活を望む一方で、親元に頼らざるを得ない」状況に立たされています。こうした中で、グループホームの整備は、社会的な意義と福祉実現の両面から強く求められているのです。
まさに「収益性」と「社会性」が合わさった取り組み。それが「みんなで福祉」の価値であり、投資としても意味を持つ点だと感じました。
社会福祉法人と株式会社の違い、そして人材の課題
福祉業界に多いのは「社会福祉法人」による運営です。公益性が高い一方で、株式会社が参入すると経営の色合いが濃くなります。ここで気になるのは、やはり人材です。人手不足の時代に、福祉の現場を支えられるだけの人材をきちんと確保できるのか──それは出資を考えるうえで大きな不安要素だと感じました。
出資するかどうか、私なりの議論
出資しない理由
経営の透明性が十分に見えない点です。理念や現場の質が分かりにくく、数字だけを追う投資とは違って「誰がどんな思いで運営しているのか」が見えないことに不安を感じました。企業理念に障害福祉の理念は記載されておらず、万が一、事業の実態がなければ危うい仕組みにもなり得ます。限られた資産しか持たない私にとっては、やはりギャンブルのように思えてしまいます。
出資する理由
一方で、都市部におけるグループホーム不足は深刻です。障害福祉のニーズを考えれば、現実的な社会的意義は非常に大きい。もし経営が安定して成功すれば、投資家としても誇れる取り組みに関わったことになるでしょう。
結論
結局、私は今回は見送ることにしました。ただ、「社会課題を投資という形で解決しようとする動きがある」という事実自体は、知っておく価値があると感じます。お金に余裕のある方なら、検討してみるのも一つの選択肢でしょう。
私自身は、築古戸建ての視点から、また「みんなで福祉」は投資の視点から──異なる角度から同じ社会課題を見ているのだと思います。こうした気づき自体が、ブログを書くことで得られた大切な収穫のひとつです。
※私は強くおすすめする立場には立てませんが、「こういう取り組みもある」という紹介という形で触れておきます。
👉 興味のある方は みんなの福祉 公式サイト をご覧ください。
最後に
今回いろいろ調べてみて、よく聞く「出資」って、こういう仕組みのことなのかと、少し理解できました。
もちろん私は低収入ですし、自分でお金を出すことはありません。それでも「なるほど、こうやって資金が集まって、事業が動く場合もある」と知れたのは面白い体験でした。
「出資」というと難しく感じますが、余裕資金がある方や社会貢献を意識されている方には、不動産クラウドファンディングのような仕組みも選択肢として考えられます。
例えば、少額から始められる不動産投資プラットフォームがいくつかあります。
興味がある方は、以下のサービスを覗いてみると良いかもしれません。
👉 Funds(ファンズ)で不動産投資を始めてみる
👉 CREAL(クリアル)のプロジェクト詳細を確認する
👉 OwnersBook(オーナーズブック)の担保付き案件を見る