こんにちは、ばっきんパパです。
「両学長は基本、賃貸派」
リベラルアーツ大学(リベ大)を学んだ人なら、一度はこの言葉を強く意識したことがあると思います。
実際、『お金の大学』やYouTubeでも、持ち家は原則おすすめしない、買うならリセールバリューが極めて高い物件のみ、という姿勢は、一貫しています。
それでも私は、中古戸建てを購入しました。
この記事では、「リベ大の考え方から外れてしまったのか?」「それとも、理論の範囲内で判断できていたのか?」について、実体験をもとに整理してみます。
リベ大が好きだけど、家も欲しい。
そんな方に向けて書きました。
※実はこの判断の背景には、「制度上の評価と実態のズレ」という視点があります。これは別の記事で「裏ロジック」として整理しています。

リベ大の不動産論を、どう受け止めていたか
まず前提として、私はリベ大の考え方にとても助けられてきました。
特に、不動産についての以下の視点は、今でも正しいと思っています。
- 住宅は「消費」と「投資」の両面を持つ
- 多くの人にとって、持ち家は人生最大の失敗になりやすい
- 「なんとなく買う家」が一番危ない
書籍を素直に読んでいくと、経済的自由を目指すなら、賃貸の方が合理的という結論に至るのも自然です。
実際、私自身も「家を買わない人生もアリだな」と、何度も考えました。
妻には、賃貸派だ、と言っていました。
それでも「家が欲しい」と思ってしまった理由
正直に言えば、私も「家が欲しい」という気持ちはありました。
リベ大を知る前から、マイホームへの憧れがなかったわけではありません。
ただ、その感情だけで動くと、両学長が警鐘を鳴らしている「後悔する持ち家」になる。
そう思って、一度立ち止まり、感情と切り離して、条件を一つずつ整理することにしました。
耐用年数という「制度上の評価」に注目した理由
中古戸建てを検討する中で、私が特に意識したのが「耐用年数」でした。
日本では、木造住宅は22年で建物価値がほぼゼロと評価されます。
ですが、それは
- 税務上
- 金融機関の融資判断上
の話であって、「住めなくなる年数」ではありません。
ここに、評価と実態のズレが生じます。
私は仕事柄、企業の財務分析や税務の実務に触れてきた経験があり、建物の「耐用年数」が単なる税法上のルールに過ぎないことを肌感覚で理解できました。

リベ大理論と矛盾しなかったポイント
私が購入を「最終的に」決断した理由は、「家が欲しかったから」だけではありません。
以下の点で、リベ大の原則から大きく外れていないと判断しました。
- 耐用年数は超えているが、居住には問題がない
- 土地の条件が悪くなく、再建築も可能
- 将来の売却を完全に捨てる判断ではない(リセールバリューあり)
- 無理なローンを組んでいない
つまり、「資産価値がゼロに見える理由」が制度上の評価によるものかどうかを、冷静に切り分けたのです。
リベ大を「解釈する側」でいるということ
リベ大には、「原則」があります。
ですが、それは思考停止で従うルールではなく、判断の軸だと私は受け止めています。
リベラルアーツ大学、いい名前ですね。
実際、リベ大関連の記事や卒業生の発信の中でも、耐用年数や制度の歪みに着目した考察は見かけます。
重要なのは、
- 原則を知った上で
- 自分の条件に照らし
- 外れていないかを確認する
このプロセスだと思います。
※実際の住み心地や、買ってから感じたメリット・デメリットについては、別の記事で書いています。

私自身が、リベ大を「解釈しきれなかった」と反省した点
リベ大では、住宅ローンについて「収入や資産に余裕がない人ほど固定金利が向いている」と、非常に分かりやすく整理されています。
この考え方自体は、私も十分に理解していました。
低金利時代であることも、日米の金利差が存在することも、知識としては把握していたと思います。
ただし、私の返済期間はたったの 15年 でした。今振り返ると、この「期間の短さ」をもっと冷静に評価できていれば、違う選択肢もあったはずです。
それでも当時の私は、「そもそも借りられるのかどうか」その不安が大きすぎて、思考が止まってしまいました。
固定金利も変動金利も、どちらにも合理的な理由はあるはずだ。
そう自分に言い聞かせてしまって、最も安心できる選択肢として、メガバンクの固定金利を選んだのが正直なところです。
結果として、これは、知っていたからこそ、解釈を自分に都合よく歪めてしまった判断だったと感じています。
その後、無事住宅ローンの審査が通り、冷静に考え直す余地が生まれた段階で、私はあらためて条件を比較し、借り換えを検討しました。
▼営業トークに左右されず、モゲチェックを使ってネット銀行へ借り換えし、結果的にリスクとコストを抑えた話はこちらで詳しく書いています。

まとめ|リベ大を学んだからこそ、冷静に判断できた
中古戸建てを買った今、私はこの選択に納得しています。
ただし、それは「家を買って良かった!」という感情論だけではありません。
- リベ大の考え方を知った上で
- リスクを分解し
- 制度と実態のズレを理解し
- 自分の条件に当てはめた
その結果としての判断です。
リベ大が好きだけど、家も欲しい。
そんな葛藤を抱える人にとって、「買う・買わない」よりも大切なのは、どう考えて決めたかなのかもしれません。
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