こんにちは、ばっきんパパです。
中古戸建て購入を経験してみて、改めて感じていることがあります。
それは **「中古は難易度が高い」**ということ。そしてこれは、多くの人が誤解しているポイントでもあります。

「中古は難しい。でも、新築なら簡単なのか?」
──実際には、そう単純ではありません。
新築と中古は、“難しさの種類”がまったく違う
私は中古戸建てを購入しましたが、その過程で学んだのは、中古と新築は、どちらも難しさがある。ただし方向性が違う。
という点です。
中古は “判断の難しさ” がのしかかり、新築は “資産性と見えない品質” が課題になる。
この違いを整理しておきたいと思います。
中古戸建ての難しさ
中古は特に、次のような「建物そのものの評価」が難しいと感じました。
① 劣化を自分で判断しなければいけない
- 基礎のひび割れや劣化
- 雨漏りの兆候
- 給排水・電気・断熱の状態
- シロアリ、腐朽、構造材の状態
- 耐震性の程度
- どこまでリフォームが必要で、いくらかかるか
専門家でも判断が分かれる領域が多く、最終的には「自分がどこを妥協できるか」が問われます。
② リフォーム費用の見立て
中古は、
「買う金額」+「直す金額」=実質の購入額
になります。
水回り・屋根外壁・給湯器・配管など、見えない部分ほど高額になり得るため資金計画の精度が非常に重要です。
③ 施工履歴が不透明
- いつどんな修繕をしたのか
- DIYで危険な施工をしていないか
- 前の所有者の管理状態
こうした情報は100%把握できません。
新品に近づけたつもりの“リフォーム済み物件”でも、内部の構造までは確認できないことが多いのも現実です。
私の購入は「八割土地値」ということもあった
私の場合は、
- 物件価格の約8割が土地値
- 必要部分だけのリフォームで最適化
- 家計の余力を確保
という条件が揃っていたため、リスクをカバーしながら購入できたと感じています。

一方、新築の難しさ
新築は「中古に比べて難易度が低い」と思われがちですが、実際には違う種類の難しさがあります。
① 資産として成立させるのが難しい
- 土地値 < 新築価格 という構造が多い
- 建物価格は3年で2〜3割値下がり
新築価格の中には、建物の価値ではない“目に見えないコスト”が多く含まれています。
② 建売は施工品質のバラつきリスクがある
- 柱の配置不足
- 必要な金物が入っていない
- 断熱材の隙間
- 排水勾配ミス
- 雨仕舞の不備
見た目は新品で美しいですが、構造部分の品質は素人には見抜けません。
③ ハウスメーカーは「企業コスト」が重い
- ブランド費
- 営業・広告費
- 展示場維持費
- 外注費
- 高い利益率
建物価格のかなりの割合を“会社側のコスト”が占めています。
結論:中古が難しいのではなく、難しさの方向が違う
中古は
「建物の状態とリフォーム判断が難しい」
新築は
「資産性と施工品質を見抜くのが難しい」
どちらにもメリット・デメリットがあります。
新築を選ぶ人の価値観
新築派は、次の考え方を持っていることが多いと思います。
- 不具合リスクを避けたい(安心重視)
- 設備が最新で快適
- 専門判断を外部に任せられる(ラク)
「資産性」より「安心と気持ちの安定」を重視するなら、新築は合理的な選択です。
私が中古で得たメリット
実際に住んでみて感じるのは、
- コスパの良さ(固定費が下がる)
- リフォームで自由度が高い
- 土地値が残る安心感
- 「自分の選択で人生を組み立てた」という自己効力感
こうした価値は、中古だからこそ得られた部分だと感じています。
まとめ
新築は “安心のためのお金”。
中古は “資産と自由のためのお金”。
どちらが優れているではなく、どちらが自分の価値観に合うかで決まります。
私が選んだのは中古でしたが、それは「妥協できる点」と「妥協できない点」を自分で見極められたからです。
中古戸建ての購入は簡単ではありませんが、だからこそ家と暮らしが整っていく楽しさもあります。
これからも実体験ベースの等身大の視点で、中古戸建てのリアルを発信していければと思います。



